
今回は、フィードバック制御に関するブロック線図の公式を導出してみようと思う。この考え方は、ブロック線図の様々な問題に応用することが出来るので、是非とも身に付けて頂きたい。
ブロック線図とは
一般的に、入力に対する出力の応答は、複雑な微分方程式を解く必要がありかなり難しいといえる。そこで、出力と入力の関係をラプラス変換した式で表すことで、1次元方程式レベルの演算で計算できるようにしたものである。
ただし、rを入力、yを出力とした。上式をラプラス変換すると以下の様になる。
この時の、G(s)が伝達関数と呼ばれるもので、入力と出力の関係を支配する式となる。
フィードバック制御とは
一般的に、出力は入力によって決まる。ところが、フィードバック制御では、出力信号が、入力信号に影響を与えるというモデルである。これにより、出力によって入力信号を制御することが出来る為、未来の出力を人為的に制御することが出来る。
公式の導出
それでは、実際に公式を導出してみよう。
まず、E(s)を求めると以下の様になる。
次に、この信号がG1を通過することを考慮すると出力Yは以下の様に表せる。
これをYについて整理すると以下の様になる。
ゆえに、フィードバック全体の合成関数の公式は以下の様になる。
まとめ
今回は、古典制御における伝達関数やブロック図、フィードバック制御について説明したのちに、フィードバック制御の伝達関数の公式を証明した。これは、電験の機械・制御科目の上で良く多用される考え方なので、是非とも丸暗記だけに頼るのではなく、考え方も身に付けて頂きたい。

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