同期機は、ブラシや整流子がないので、交流用の発電機や電動機として使用される。なので、電圧は、直流機のように、ただ足し算の関係にあるのではなく、ベクトルでの演算関係にある。
もう一つの特性として、電機子電圧は界磁電流に比例する。これは、直流機でも同じであった。
これらの性質により、励磁電流の大小によって、力率が変化するのが同期機の特色といえる。
以下、どの様にして力率や電機子電流が励磁電流によって変化するのか電動機、発電機の場合に分けて説明する。
電動機の場合
等価回路図
これを複素数表示すると以下の様になる。
遅れ力率
界磁電流が小さい場合は、電機子電圧も小さくなるので、遅れ力率になる。
進み力率
界磁電流が大きい場合は、電機子電圧も大きくなるので、進み力率になる。
発電機の場合
等価回路図
等価回路図は以下の様に表せる。
これを複素数表記すると以下の様になる。
遅れ力率
界磁電流が大きくなるので、電機子電圧が上昇することによって、電機子電流は遅れ電流になる。
進み力率
界磁電流が小さいので、電機子電圧は端子電圧よりも低いので、電機子電流は進み力率になる。
まとめ
以上の結論により、同期機は励磁電流の大きさによりV字曲線の軌跡を電機子電流は描く。
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