過電流遮断器の種類と動作時間について

第二種電気工事士試験対策講座、今回は過電流遮断器の種類と動作時間について解説します。

過電流遮断器とは、電気回路に何らかの不具合が発生した時や電気の使用量が多く電流が許容値を超えたときに電気を止め、回路や電動機などの機器を保護するものです。

また、火災や感電などの事故を防ぐ安全のための装置ともいえます。

過電流遮断器には3種類ある

過電流遮断器にはヒューズ配線用遮断器漏電遮断器の3種類があります。それぞれの特徴についてみていきましょう。

 

 

ヒューズ


ヒューズは、最も簡単な過電流遮断器です。定格以上の電流が流れたとき、内部の導体が溶断し、電流を遮断して回路や機器の損傷を防ぎます。定格電流の1.1倍の電流を通じたときに溶断しないものであることが規定されています。また、一度溶断してしまったヒューズは交換する必要があり、再利用ができません。

 

 

 

配線用遮断器


配線用遮断器はブレーカーともいい、ヒューズの取替を必要とせず反復使用できる遮断器です。電路を手動で開閉でき、過負荷および短絡などのとき、電路を自動的に遮断します。定格電流の1倍の電流を通じたときに動作しないことが規定されており、また定格電流の1.25倍および2倍の電流で規定時間に動作することが求められています。

 

 

漏電遮断器


配線用遮断器に漏電遮断機能を加えたもので、漏電ブレーカーともいいます。数十mA程度の電気の漏れを検知し、電路を遮断します。水気のある場所など、漏電のおそれがあるところで設置が必要となります。過電流と漏電の両方を検知できます。

 

 

試験に出題される問題を実際に解いてみよう

【例題】低圧電路に使用する定格電流20〔A〕の配線用遮断器に40〔A〕の電流が継続して流れたとき、この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間〔分〕の限度(最大の時間)は次のうちどれか。

 

イ、1        ロ、2        ハ、3        ニ、4

 

【解説】
定格電流が20〔A〕の配線用遮断器に40〔A〕の電流が流れたことから「2倍」ですね。

このことから、表より「2分」ということになります。

  正解:ロ

※この表は試験の問題用紙には載っていませんので、覚えておきましょう。

 

まとめ:過電流遮断機は電気機器の故障や事故を防ぐための安全装置

今回は過電流遮断器の種類と動作時間について解説しました。日常でブレーカーという言葉を聞いたことがあると思いますが、これは過電流による電路や電気機器の故障を防いだり、火災や感電などの事故を防ぐために設けられているのですね。

第二種電気工事士の筆記試験において出題される項目です。器具の写真も併せて覚えましょう。



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