
論理回路と式は機械制御に必要なプログラミングを理解するのに不可欠な分野です。
論理回路の記号については「理論科目の基礎まとめ」の「デジタル回路」で説明しているので参照してください。
本項では論理回路の入出力と論理式について説明します。
論理回路の入出力や真理値表との関係を読めるように、一つの例を上げて説明します。
図は真理値表で青く塗った部分の組み合わせで信号を入力したときのものです。記号は赤で記しています。
上のANDには入力Aと入力Cが入り、どちらも0なので出力も0になります。
下のANDには入力Bと入力CからNOTを経由した値が入ります。入力Bは1,入力Cが0でNOTを通ると1になるので、下のANDからの出力は1です。
上のANDは0、下のANDは1を出力してORに入り、ORからの出力Xが1になります。
ここでは一つの例だけ説明しましたが、同じようにして入力A,B,Cと出力Xの関係を導き出せます。
このようにして論理回路から真理値表を作れるようにしておくと良いでしょう。
続いて論理式について説明します。
論理式は論理回路を式であらわしたものです。
ANDは入力の積を出力するので積の記号を使用し、ORは入力の和を出力するので和の記号を用いて表します。NOTは入力の反対を出力し、入力記号の上にバー(ー)を引く表記になります。
では論理回路の入出力で取り上げた回路に論理式を加えると以下のように表せます。
論理回路を論理式に変換する方法と合わせて論理式の変換についても説明しましょう。
複雑な式も以下のルールを覚えておくと簡単な式に変換できます。
和の変換と積の変換
これは算数と同じ考え方で次のように変換が可能です。
和:A+B=B+A
積:A・B=B・A
分配
これも数学と同じ考え方で,()の外が積の場合は()内のそれぞれに積とする個ができます。
A・(B+C)=A・B+A・C
結合
さらに3つ以上の和や3つ以上の積の計算順序を入れ替えるというルールもあります。
(A+B)+C=A+(B+C)
A・(B・C)=A・(B・C)
補元
これは式をAND・OR・NOTを理解しているとわかりやすいルールです。
論理回路の入力は0か1で考えることがほとんどです。
上の式はAかAでないものを足しているので、出力が必ず1になります。
下の式はAかAでないものを掛けることになります。0と1に当てはめると、必ず0を掛けることになるので答えも0になるということです。
ド・モルガンの定理
積の記号にもバーがついたら和に変換でき、和の記号にバーが付いたら積に変換できるというルールです。
論理回路や論理式は、実務で使うことはあまりないかもしれませんが、プログラミングの基礎となる知識です。
試験での出題もあるので、考え方やルールを覚えるようにしましょう。

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