
今回は計器の記号と種類および用途について解説します。
計器の動作原理の記号、計器の置き方の記号
解説の後に練習問題と解き方を掲載していますので、しっかり勉強していきましょう。
計器の種類と用途
電気工事のなかのさまざまな場面で計器を使った測定を行います。電流計、電圧計、照度計・・・など、これらの名称と使用目的を解説します。
電流計
交流電流および直流電流の測定に使用します。
電力計
消費電力(有効電力)の測定に使用します。
電圧計
交流電圧および直流電圧の測定に使用します。
力率計
電気機器の力率の測定に使用します。
漏れ電流計(クランプ形電流計)
接地線に流れる漏れ電流の検出および電路の線を一括してクランプの中に通すことにより零相電流を測定することができます。
検電器
電路に電気が流れているかを確認すること(充電)および接地線と非接地線とを見分けるときに使用します。
検相器(相回転計)
三相交流回路の相順を調べるのに使用します。
照度計(ルクス計)
部屋の照度(明るさ)を測定するのに使用します。
計器の目盛板に表示されている記号
計器の目盛板には、その計器の動作原理、交流・直流の区別、鉛直か水平かといった計器の置き方が記号で表示されています。ここでは、それらの記号と意味を解説します。
計器の動作原理による種類
目盛板に表示されている計器の動作原理の記号です。それぞれ直流回路に用いられるもの、交流回路に用いられるもの、あるいは直流・交流いずれにも用いられるものがあります。また、それぞれに内蔵される計器があります。
計器の交流・直流の区別
測定する回路が直流か交流か、あるいは交直いずれも測定できるかを表しています。
計器の置き方
計器の置き方を表す記号です。鉛直に置くか水平に置くか、あるいは傾斜した状態で測定するものは角度が記されています。
計器の階級と許容誤差および用途
計器の精度を階級で表しています。0.5級の場合、その計器の最大目盛りに対して±0.5%までの誤差が許容されています。
試験に出題される問題を実際に解いてみよう
【例題】電気計器の目盛板に図のような記号があった。記号の意味として、正しいものは以下のうちどれか。イ~ニの中から選び答えなさい。
イ、誘導形で目盛板を水平に置いて使用する。
ロ、整流形で目盛板を鉛直に立てて使用する。
ハ、可動鉄片形で目盛板を鉛直に立てて使用する。
ニ、可動鉄片形で目盛板を水平に置いて使用する。
【解説】
の記号は可動鉄片形、
の記号は計器の置き方で鉛直置きを示すものです。
まとめ:それぞれの計器の用途と目盛板の記号
今回は計器の記号と種類および用途について解説しました。計器の目盛板には
-
- 動作原理の種類
- 交流・直流の区別
- 計器の置き方
- 階級と許容誤差
が記号で表示されており、測定する場面によって使い分けるのですね。
第二種電気工事士試験の学習期間中は解説を読むことと、練習問題を解くことを並行して進めるのが効果的です。毎日継続して自信をつけましょう。
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