
電流によって発生する磁界の強さを求める導体のパターン(形状)の一つが円状コイルです。
円状コイルは、導体を円状に1回巻いて作った形状になっています。
このパターンの場合、導体に流れる電流に対し右ネジの法則にしたがって磁界が発生するので、図のように円の中心には一方方向に磁界が発生します。
では円形コイルの磁界の強さはどのように求めるでしょうか。
下記の式で求めることができます。
もし円形コイルが複数回巻かれている場合は、一つのコイルに発生する磁界の強さに巻数(N)をかければ求められ下記の式になります。
ここでは、円の中心の磁界の向きを取り上げていますが、磁界はコイルの外側に向かっても発生しますが、この式は円の中心での値を求めるのみに当てはまります。
このような求め方になる理由をもう少し説明します。
ビオ・サバールの法則が基本になります。この法則は電流と磁場の関係を微小(Δ)に分解して電界の強さを求める法則(式)です。
それで円形コイルの場合、導体から円の中心に磁界が発生するのでθ=90°となりsinθ=1となります。
この微小な点から求めた磁界の強さにコイルの円周分(2πa)かけると、円形コイルの中心の電界の強さが求められます。
このような理論で円形コイルの中心点の磁界の強さを求めます。
電流によって発生する磁界の強さを求めるパターンは4つほどなので、円形コイルに関してはここで取り上げた式を覚えていれば対応できます。
しかし、磁界の強さを理解するのにビオ・サバールの法則は基本なので、理論をしっかり理解したい場合は覚えておきましょう。
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