
三相交流の中には単相交流が3つあるわけですが、単純に電力が3倍になるわけではありません。
本項では三相交流の消費電力、三相電力について取り上げます。
三相回路を単相の等価回路に置き換えて考えると下記の式にあるように、三相電力は単純に3倍すれば良いことになります。
上記の式は結線によって変わりません。
しかし、式の中にある相電圧と相電流については、別項で取り上げたように結線方式によって求め方が違ってきます。
Y(スター)結線の場合は、相電流と線電流は値の大きさも位相も同じです。
しかし線間電圧は、相電圧の√3倍の大きさになり、位相は線間電圧が相電圧からπ/6の進みになります。
Δ(デルタ)結線の場合は、相電圧と線間電圧は値も位相も同じです。
しかし線電流が、相電流の√3倍の大きさになり、位相は線電流が相電流からπ/6の遅れになります。
Y結線でもΔ結線でも、電力を求める場合は電流か電圧どちらかに√3をかけるので下記の式で表せます。
最初の式と違うのはなぜでしょうか。
それは、最初の式は三相を3つの単相の等価回路に置き換えて計算するから、つまり相電圧・相電流で計算しているからです。
しかし上の式は線間電圧・線電流を使っているので√3をかけることになります。
最初と最後の式が違う理由とどう違うかを理解していれば、試験問題では提示されている電圧・電流を確認すればすぐに解くことができるでしょう。

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